問題の分解とステップ化【馬渕校/駿河区】
投稿日:2018.08.03
何かが分からない時というのは、そもそも本人も何が分からないのかよくわかっていないことが多く、それを発掘する際にはある種のコツがあります。
技術的には、「問題の分解とステップ化」するということで、問題を、「これ以上はもう無理」というところまで細かく細かく分割して、生徒と一緒に順番に解いていきます。その時、必ず途中で「解けなくなるポイント」が出てくるので、そこで改めて、そのポイントを解決する方法を考えます。
例えば「割り算ではなく、何個入るかな算として教える」というのが一番のポイントでした。
この時、基本的な方から順番に指導するというやり方です。
図形の文章題が分からない子がいたとします。本来であれば、「補助線引いて、どことどこが同値になるのかを公式から推測して、それに基づいて図形を分解して、面積を算出する」といった解き方になるところですが、話していると「あ、この子、かなり基本的なところからわかってないかも」ということは見当がつきます。
そういう時は、迷わず「面積の比較」や「四角形の面積の求め方」あたりから始めます。すると、分かる子は「うん、それは分かる」となりますし、分からない子は「なんだっけ?」という反応が帰ってきます。
子どもの意識として、「ここわかんない、ここわかんない、ここわかんない、ここわかんない、あ、分かる」となるよりも、「ここは分かる、ここは分かる、ここは分かる、ここは分かる、あ、ここわかんない」となった方が、問題を解こうという気が持続することが多かったのです。
また、失敗談として「自分が分からない、という意識を連続で突きつけられる」ことになると、恥ずかしいのか不愉快なのか、説明についてきてくれないことがありました。
知っているものと知らないものの認識の差というものは勉強に限らず、無意識下でに相手にとってプレッシャーを与えてしまうので、どの部分で理解していないのか分解して考えてあげる習慣をつけることは教育的によいと思います。